八 ヶ 岳
(縞枯山〜高見石〜天狗岳〜硫黄岳〜横岳)

H15年10月10日〜12日
参加       5名

11日 ピラタスロープウェイ〜縞枯山〜茶臼山〜麦草峠〜高見石〜黒百合ヒュッテ

秋の八ヶ岳山行は8月の鹿島槍の帰路に持ち上がり、雪山の下見と言う名目で(実は名目は何でも良かった)3連休に行くことになった次第です。
前夜、ピラタスロープウェイの乗り場で仮眠、朝になって気づいたこと、この駐車場からはもうアルプスの遠い山並みが一望出来(標高1760m)辺りの紅葉も見頃で絶景でした。始発のロープウェイで坪庭へ一気にあがります。
大きなロープウェイですが(101人乗り)かなり満員状態でした。
坪庭は自然に作られたとは思えないほど、見事に溶岩と緑が調和した日本庭園、山上の楽園です。遊歩道が整備され見晴らしも良く、北横岳から蓼科山、眼下にはアルプス一望、目を移せば南八ヶ岳のゴツゴツした山々がほんのり秋の色に染まっています。

ロープウェイから南アルプス


雨池峠から縞枯山へは打って変わってうっそうの樹林の中、岩ゴロゴロの全く一直線の急登で見上げると山頂までまっすぐに階段状の道が見えて「エェッー!」と複雑な心境でした。黙々と歩いていてはシンドイ!と言ってトップを行くYさんは面白い話を次々に、私はズッコケてひっくり返りそうでした。
山頂は展望なく少し進むとビューポイント、縞枯れの木々を通して南アルプスが優雅に広がっています。ドッと汗をかいた体に、休むと心地よい秋の風が通りぬけていきます。

シラビソと苔むす森

縞枯山をあとに茶臼山への上りも一本道の急登です。山頂から展望台へは一登りです。大小の岩が重なった展望台は360度の展望で北八っ、南八っ、中ア、北ア、南ア、上信越、奥秩父の山々もほしいまま、金峰山の五条岩がツンと屹立しています。今日は大勢で賑わっています。

ハイカーで一段と賑わう麦草峠を過ぎ(車も人もいっぱいなので休憩なし、足早に通り過ぎます)明るい草原からまた北八つらしい雰囲気の古代の苔むす樹林が続きます。シラビソと苔と倒木で森の香りに充ち潤っています。







高見石から白駒池
高見石小屋から岩を上って高見石へ、紅葉に縁どられた白駒池は鏡のような静かな水面をたたえ、背景は大アルプスです。
麦草峠まではバス、マイカーも入れるのでこの高見石もハイカー、ファミリーで大賑わい。アルプスの雰囲気、この時期では紅葉と四季を通じて手軽に楽しめるようで、そう言えば何匹かのワンちゃんも登山を楽しんでいました。とてもかわいいコージー連れの外人夫婦にお断りして(日本語OKでした、あー良かった〜)ワンチャンをパチリ! この後のコースでも外人の登山者は、老若男女を含めずい分お見かけしました。






高見石から中山へはダラダラと緩いのぼりですがこれがまた長いのなんの! Yさん曰く牛のよだれ・・・なかなか空が見えて来ません。いい加減厭きてきた頃やっと展望のない山頂を通過します。皆同じ思い、「なァ〜んや、愛想ないな」
でもでも、西側に展望台があり今日の行程では最後の大展望です。この時間になるとさすがに風が冷たく1枚シャツを羽織ります。






天狗岳と硫黄岳火口壁天狗岳裾野

シラビソの林を中山峠へ下ります。途中天狗岳の大きなガレと硫黄岳の生々しい火口壁とその裾はきれいに緑と黄色に染め分けられた段々畑のような黄葉に出会い、あまりに美しい、燃える秋にしばらく見とれて足を止めます。まるで計算して植えわけられたような、いえいえ、いくら計算してもここまで見事に出来そうにはありません。目に染みる黄葉と硫黄岳の不気味な爆裂火口壁の取り合わせはまるで天国と地獄を見るような光景でした。

黒百合ヒュッテ前でテントを張ります。

コースタイム 
ロープウェイ山頂駅 8:32→縞枯山 9:35→(展望台で大休止)→茶臼山 10:43→中小場山 11:27→丸山 12:52→高見石 13:20→中山展望台 14:30→中山峠 15:15→黒百合ヒュッテ 15:20

12日 黒百合ヒュッテ〜東天狗〜硫黄岳〜横岳〜地蔵尾根〜美濃戸口


夜中、雨と風の音とメンバーの寝言やイビキ、唸り声などで寝不足気味ですが、雨は上がって曇り空。ヘッドランプを点けて出発します。
昨日ずっと見えていた天狗岳は今日はガスに煙って見え隠れしています。東天狗岳は北八ッ第一の展望とか、残念なことに山頂ではすっかりガスに覆われます。


夏沢峠に下り硫黄岳への上りに取り付きますが何となく空模様があやしく風もきつくなって来ました。上方はどうも雨模様のようで仕方なく雨具をつけます。
大きなケルンをいくつかやり過ごし、硫黄岳の山頂ではもう突風、視界なし、横岳、赤岳、阿弥陀岳の雄姿も見えず、遮るもののない山頂は強烈な風だけが我が物顔に舞い狂っているのです。だんだん風がきつくなりこの辺りは特に風の名所らしいのですが、前に出すはずの足が横にしか出ずまっすぐに歩けない状態でした。

それでもやはり3連休とあってどこも登山者であふれ、大人数のツアーも何組もありました。
横岳への狭い岩場では行き違いに時間がかかり、風吹きすさぶ個所の待ちではすっかり体が冷えてしまいます。



横岳山頂も人でいっぱい、素通りします。見晴らしも全くなくなりちょっと辛い歩きになりました。Hさんが携帯で山岳天気予報を確認します。明日は雨予報。
予定ではこの後赤岳、阿弥陀岳から地蔵尾根を下り行者小屋でテントですが、誰言うともなくもう赤岳、阿弥陀岳はカットして今日中に下山しようみたいな雰囲気です。
かわいいお地蔵様が安置された地蔵尾根分岐でLが今日中に下山することを決めます。すでに全員そのつもり…。



急な地蔵尾根をどんどん下り、行者小屋で一息入れて美濃戸口まで紅葉真っ盛りの中を急ぎ足で下ります。(タクシーを予約していたので)
タクシーでピラタスロープウェイの駐車場へ車を回収に行き、温泉、カツ丼と下山後のいつものコースで一路奈良へと帰ります。日付の変わる1分前に帰宅しました。

コースタイム
黒百合ヒュッテ 5:15→東天狗 6:20→根石岳 6:58→夏沢峠 7:50→硫黄岳 8:54→横岳 10:23→地蔵尾根分岐 11:42→行者小屋 12:35→美濃戸山荘 14:40→美濃戸口 15:25